カツオブシムシという、ちょっと変わった名前の害虫が存在します。
カツオブシムシ対策で重要なのは、成虫よりも幼虫です。
成虫は花粉や花の蜜をエサとしているため、人間に対して害を及ぼすことはありませんが、幼虫は食品や衣類に被害を及ぼします。
被害を防ぐためには、カツオブシムシの特徴を知り、適切な対策を行うことが重要です。
この記事では、カツオブシムシとは何か・発生源・効果的なカツオブシムシ対策(駆除編・予防編)について分かりやすく解説します。
目次
「カツオブシムシ」とは、カツオブシムシ科の昆虫の総称です。
ここでは、日本に生息する主なカツオブシムシの特徴をご紹介します。
「ヒメマルカツオブシムシ」の成虫は、体長が2.5〜3mm程度で、体に白・黒・黄色の3色の毛が生えているのが特徴です。
尾の方に長い毛の束がありますが、毒などはありません。
幼虫の体長は4〜5mm程度と成虫よりも大きく、体色は白・茶色のまだら模様をしています。
「ヒメカツオブシムシ」の成虫は、体長が2.5~5mm程度で、体色は黒く、体は楕円形をしています。
こちらも幼虫の方が成虫よりも大きく、幼虫の体長は7~10mmほどもあります。
芋虫のような細長い体形をしており、体が赤褐色の毛で覆われているのが特徴です。
カツオブシムシは、基本的に野外から家の中に侵入してきます。
主な侵入経路として、以下のものが挙げられます。
屋外に干している洗濯物にカツオブシムシが付着している場合、洗濯物を取り込む際に、そのまま家の中に侵入してきます。
成虫は衣類を食べることはありませんが、白色に誘引される習性をもっているため、白い衣類に付着することがあります。
外出時に着ている服に付着して家の中に入ってくることもあります。
カツオブシムシは、白い色の服に誘引されて付着するため要注意です。
カツオブシムシの成虫は、マーガレットやタンポポなどのキク科の植物を好みます。
そのため、キク科の花を室内に持ち込む際に、付着しているカツオブシムシに侵入される可能性があるため注意しましょう。
カツオブシムシを駆除するには、殺虫剤の使用と高熱処理という2種類の方法があります。
成虫か幼虫かなど、状況に応じてもっとも適切な方法を選びましょう。
成虫には殺虫剤が効果的です。
殺虫剤には、液体状の成分をスプレーで噴射する「エアゾール式」と、煙状の成分を部屋に行き渡らせる「燻煙式」があります。
畳の下など目で見えない場所に潜んでいるカツオブシムシを駆除する際には、燻煙式が有効です。
幼虫は殺虫成分に対する感受性が低いため、殺虫剤では十分に駆除できない可能性があります。
そこで有効なのが、高熱処理を行う方法です。
幼虫は65℃以上の高温に耐えられないため、アイロンや乾燥器の熱を利用すると、効果的に駆除できます。
服に付着している幼虫をまとめて駆除したい場合は、コインランドリーの乾燥機を使うのがおすすめです。
カツオブシムシ対策では、被害を予防することも大切です。
ここでは、効果的な予防方法をご紹介します。
外出時に着用した衣服は無造作に脱ぎ捨てず、脱衣所で脱いで洗濯かごなどにまとめましょう。
クローゼットなどの近くで服を脱ぐと、大切に保管している服がカツオブシムシの被害を受ける可能性があるため要注意です。
ハイキングなどで野山に出かけた際には、帰宅後すぐに洗濯するのが望ましいです。
衣類を保管する際に防虫剤を使用すると、大切な服を守れます。
食べかすやホコリがあるとカツオブシムシが寄ってくるため、こまめに掃除して清潔な状態に保つことも大切です。
特にクローゼットやタンスの周辺を念入りに掃除しましょう。
鰹節や煮干しなどの乾燥食品は幼虫のエサとなりやすいため、保管する際にはしっかり密閉することが大切です。
ビニール袋だと破られてしまうおそれがあります。プラスチック・缶・瓶など硬い素材の容器に入れましょう。
多くの害虫は低温を苦手としているため、密閉した上で冷蔵庫に保存するのがベストです。
以上、カツオブシムシ対策について解説しました。
カツオブシムシは基本的に屋外から侵入してきますが、服や花に付着して家の中に入ってくるパターンが多いです。
そのため、洗濯物を取り込む時・外出からの帰宅時・キク科の花を室内で飾る時には十分注意しましょう。
もしカツオブシムシが発生した場合は、殺虫剤や高熱を利用して効果的に駆除してくださいね。
自分で対処できない時は、実績のあるプロに依頼するのがおすすめです。
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808シティ株式会社 代表取締役社長
足立雅也
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現場で作業にとどまらず、関連する協会や学会の役員を務めるなど、業界活動にも意欲的で、数々の講義・講演を行っている。
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