家の中に生息する「シバンムシ」という虫の名前を聞いたことがあるでしょうか。
赤茶色をした小さなゴマのような虫で、そのままにしておくと台所や畳のある部屋などに大量発生して、人体や家具などに被害をあたえてしまいます。
この記事では、シバンムシを駆除するための予防方法や駆除方法について解説します。
目次
シバンムシは日本全土に約60種以上も存在しているといわれています。
特に害虫として有名なのが、「タバコシバンムシ」と「ジンサンシバンムシ」の2種類です。
「タバコシバンムシ」は体形が丸い楕円形で短い触角を持っています。
タバコを好んで食べるのが名前の由来で、畳に生息するシバンムシのほとんどはこの種類です。
「ジンサンシバンムシ」の方は高麗人参を好んで食べることからその名がつけられ、体形は細長い楕円形で弓のような触角を持ちます。
4月から10月にかけてシバンムシは発生し、屋外の木などを住み家として寒い冬の時期は幼虫のままで過ごします。
玄関や窓の開閉のタイミングや、窓や網戸の隙間や換気口からシバンムシは侵入して、たちまち家の中で繁殖します。
また、宅配便の段ボールなどといっしょに部屋のなかに持ち込まれることもあります。
やがて大量発生し、好物の乾燥物の食品が入ったパッケージのビニールや紙袋を噛みちぎって中に入ってきます。
以下のものが好物です。
・【麺類】:そば、うどん、素麺、パスタ
・【穀物】:米、とうもろこし、小麦粉、パン粉、ホットケーキミックス
・【乾燥食品】:干し椎茸、スパイス、かつお節、ふりかけ、漢方薬
・【菓子類】:スナック菓子、焼き菓子、せんべい、パン
・【ペット食品】:ドッグフード、ペレットなどのドライフード
食品以外にも好物があります。
・【内装類】:畳、壁紙
・煙草(吸い殻も)
・標本、ドライフラワー
・段ボール、和紙、古本 など
シバンムシは蜂・蚊・ダニのように、皮膚を刺したり、病原菌を運んで感染させたりして直接的に人体に危害を加えるものではありません。
ところが、大型のシバンムシになると、かむ力が強くロアリのように木材を食べてしまうことがありますし、畳や家具をかじって穴をあけてしまうこともあります。
また、シバンムシの幼虫には、人を毒針で刺すことがあるアリガタバチという蜂の1種が寄生しています。
アリガタバチに刺されると、アナフィラキシーショックを引き起こしてしまうようです。
シバンムシはビニールの袋を簡単に食いちぎってしまいます。
スーパーから持ち帰った袋の中の食材は、気密性の高いガラス・タッパー・缶などの保存容器にすぐに移しましょう。
冷蔵庫の中に食品を保存するのも効果的です。
また、シバンムシの住み家となっている冷蔵庫周り・キッチン・流しの下・食品棚・引き出しなどは、こまめに掃除することをおすすめします。
段ボールや雑誌、古本などもシバンムシのたまり場となりやすいので、できるだけ早めに処分するようにしましょう。
虫よけ効果のあるヒバ油も効果的ですし、人体に無害な天然成分で作られているので、家の中にまいておいても安全です。
掃除機などで吸い込むのが手っ取り早いシバンムシの退治方法です。
掃除機の紙パックの口を密閉して廃棄し、カートリッジなら中身を密閉袋に入れて捨てるようにしましょう。
また、発生源とみられる食材があったら、容器や包装を密閉したうえで丸ごと捨てるようにしましょう。
容器や包装の中にシバンムシの幼虫がいたり卵が付着していたりする場合もあります。
市販のスプレー殺虫剤を使えば、大量に駆除が可能ですし、置き型のヒバ油を通り道に仕掛けておくのも有効でしょう。
長期の旅行や出張などで長期間家を空けていた場合は、煙や霧タイプのくん煙剤を使って一気に駆除するのがおすすめです。
フェロモンで誘引して粘着トラップに呼び寄せる「フェロモントラップ」も効果があります。
畳にシバンムシが群がっている場合は、スプレー殺虫剤のノズルを畳に差し込んで噴射して駆除しましょう。
シバンムシを一気に撃滅するためには、畳専門店に依頼して畳熱風乾燥機を当てたり、害虫駆除専門会社に依頼して駆除をしてもらったりすることもあります。
畳を張り替えたり日干しにしたりするのも効果があるようです。
シバンムシの概要、人体や家具への影響、予防や駆除方法などがおわかりになったと思います。
シバンムシは、玄関の隙間や宅配便の段ボールなどにしのんでいつの間にか家の中に入り込んできて、一気に繁殖して人体や家具などに被害を及ぼしてしまいます。
シバンムシを見かけたら一刻も早く効果的な方法を総動員して、家から一掃しましょう。
シバンムシが一匹もいない清潔な部屋で、健康的で気持ちよく毎日を過ごせるようにしたいものです。
808シティ株式会社 代表取締役社長
足立雅也
大手害虫駆除業者で様々な害虫駆除を体得し、その技術を競う全国大会で優勝実績を持つ。
現場で作業にとどまらず、関連する協会や学会の役員を務めるなど、業界活動にも意欲的で、数々の講義・講演を行っている。
東京・神奈川・埼玉を中心とした関東圏から、
大阪を中心とした関西圏など、広域にわたって対応しております。
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